海ごみ

広島のカキ養殖場で始動!ITも活用した新型の浮き具で挑む海洋プラごみ削減【瀬戸内オーシャンズX】

●瀬戸内海を汚す“白いごみ”──広島のかき養殖場で始まった対策最前線

広島の名産品・かきの養殖場で、新型フロートとICタグを活用した海のごみを減らすための新たな取り組みが、2025年7月15日から始まりました。

かきの養殖に使われるいかだは、発泡スチロール製の大型の浮き「フロート」が支えていて、広島県では国内最多となる年間30万個以上が使用されています。しかし、フロートは紫外線や波の影響から3年ほどで劣化。また、衝突などによって破損などから破片が海へ流れ出してしまうケースが多く、深刻な問題となっていました。

●IT技術も活用!発泡スチロールごみの流出自体を防ぐ

こうした海洋ごみ問題に取り組んでいるのが、「瀬戸内オーシャンズX」です。このプロジェクトは、瀬戸内海をきれいにしようと、香川県・岡山県・広島県・愛媛県の4県と日本財団が連携して推進しています。今回はその一環として、新型フロートと、ICタグによる個体管理システムを活用した実証実験をスタートさせました。記者発表会で日本財団の海野光行常務理事が「高密度強化フロートを特別につくった」と説明したように、新型フロートは、従来品に比べて密度と強度が高く、寿命が5〜8年へと大幅に延長されています。また、外側を覆うカバーも形状の設計から見直し、強化を図りました。さらに、使用者や使用期間などを記憶させたICタグを埋め込むことで、フロートごとの使用状況や経過年数を漁業者が把握しやすくなり、適切なタイミングでの交換を促す狙いもあります。こうした新技術の導入により、フロートごみ自体の流出を防ぐことを目指しています。

●1,000個設置で検証へ!漁協と連携したモデルが国内外へ広がることも期待

この日は、実際に新型フロートの取り付け作業も実施。今後は、広島県漁業協同組合連合会に所属する30の組合と協力し、計1,000個のフロートを設置。今後1年間にわたり耐久性や機能性をモニタリングしていきます。広島県漁業協同組合連合会の米田輝隆会長は、「新しいフロートで流出を防止していく。海岸の掃除を毎年行っているので、漁業者の意識も変わってくると思う」とコメント。海野常務理事は、「今回のプロジェクトは、問題の根本にメスを入れて切り込んでいるという意味で非常に意義がある。広島でのフロート対策が、今後は世界や国内の同じ課題に直面する地域にも展開できれば」と期待を語っています。

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