山梨県の富士山麓周辺の国道と忍野村を流れる桂川。ここで清掃活動が行われている。山梨県は海なし県だが、この清掃活動が海を守ることに繋がるという。実は、海のゴミの7割から8割ほどは、川を介して海へ流れ着くと言われているのだ。拾ったゴミのほとんどはプラスチック。清掃活動を行っている認定NPO法人富士山クラブ理事・事務局長の青木直子さんは、「プラスチックのゴミは、どれよりも長生きで、自然に絶対に戻るものではないので、半永久的にゴミとなって地球上に漂ってしまう」と話す。プラスチックゴミは、紫外線や波の影響で細かな破片となるが、無くなることはない。そして、今、世界中の海で問題となっているのが、細かくなったプラスチックゴミであるマイクロプラスチック。これは、有害物質へと変化して、海の生物に健康被害をもたらすとまで言われているのだ
そこで、認定NPO法人富士山クラブでは、10年ほど前からプラスチックの使い方を考え、清掃活動などからプラスチックゴミ削減に取り組んでいる。実は、2018年7月にも清掃活動を行ったが、4カ月後の清掃活動でも、なんと総量100kgを超えるゴミが流れ着いていた。清掃活動に参加した人は「よく話題になっているマイクロプラスチックというのは、ビニールなどの破片がたぶん海にも流れていくのかなと思います」と話す。
そんな中、山梨県では、山梨マイクロプラスチック削減プロジェクト、通称「Yama・P」を設立。マイクロプラスチックの削減を目標に、海なし県の山梨から問題を提起しようと県内のNPO法人や環境保護団体などが設立したのだ。
海のそばでなくても、川などから海へと流れ着いてしまうゴミ。削減するためには、全ての人の努力が必要となる。
素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトinやまなし」
協力:株式会社山梨放送