●高校生が海の課題解決に取り組む「うみぽす甲子園」
11月2日に「うみぽす甲子園2025」の決勝プレゼン大会が、千葉県船橋市の「セミナーハウス クロス・ウェーブ船橋」で開催されます。「うみぽす甲子園」は、高校生たちが海の課題と向き合い、解決のためのアイデアと活動をポスターに描いてプレゼンテーションするコンテストで、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として行われています。
コンテストの特徴のひとつが、決勝プレゼン大会に出場するファイナリスト10チームには、活動資金が提供されること。高校生たちはその資金をもとに、海の課題解決のための具体的な行動を実施。グランプリに輝くと、さらなる活動資金が授与されます。
●ユネスコ無形文化遺産「白石踊」を未来へ!グランプリを受賞した高校生たちが体験交流会を白石島で開催
2024年11月、「うみぽす甲子園2024」でグランプリを獲得したのが、広島県の英数学館高等学校「白石踊(しらいしおどり)」チーム。「白石踊の魅力をPRしてもっと色んな人に知ってもらいたい。もっと後継者を増やしたいと思い、ポスターを作成しました」とプレゼンしたように、彼女たちがテーマとしたのは「白石踊」です。「白石踊」は、瀬戸内海に浮かぶ岡山県笠岡市・白石島(しらいしじま)で800年続く伝統的な盆踊り。国の重要無形民俗文化財であり、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。しかし近年、島の人口減少と少子高齢化により、担い手の減少が課題に。英数学館高校の生徒たちは、うみぽす甲子園で「白石踊」の魅力と課題をまとめ、踊りとともに披露。その結果、見事グランプリに輝き、活動資金が授与されました。そんなチームが活動資金を活用して企画したのが、「白石島で一緒に白石踊を踊ろう!」というイベント。2025年3月、うみぽす甲子園のファイナリストたちを白石島に招き、保存会の指導のもと、白石踊を体験する交流会を開催しました。当時、白石踊チームのメンバーで高校3年生だった片岡美海さんは、「うみぽす甲子園で出会ったファイナリストの仲間たちを呼んで、白石踊を生で観てもらう、体験する機会をつくったら、もっと白石踊について知ってもらえるし、関心を持ってもらえると思って今回のイベントを開きました。自分たちが想像していた何倍もの人数が来てくれて、みんなすごく楽しそうに踊ってくれて、主催者側としてもすごく嬉しかったです」と振り返りました。うみぽす甲子園を主催する一般社団法人 海洋連盟の内田聡理事は「活動資金自体を何に使ったらいいだろう、何に使うと効果的なのだろうと自分たちで考えること、それを実行に移すことで、きっと大きな学びや発見、気づきがあると思う」と活動資金を提供し、活用してもらうことの意義を語っています。
●うみぽす甲子園2025決勝が今週末に開催予定!全国10チームが描く海の課題と解決策とは!?
そのような想いが込められた「うみぽす甲子園」。今年の決勝プレゼン大会には、北は青森県から南は沖縄県までの10チームが出場。複数のチームがサンゴをテーマに選んだほか、海ごみの問題や地元の海産物に着目した発表も行われる予定です。多種多様な海の課題に対して、高校生たちはどんな解決策を示してくれるのでしょうか。「海の課題は誰かが解決してくれる遠い問題ではなくて、全ての人の生活の中にある身近なテーマだと思う。高校生の純粋な探求心や行動力で行う取り組みを見て、(海の課題が)身近であると皆さんにより実感してもらいたい」と、内田理事は「うみぽす甲子園」の意義について語っています。
「うみぽす甲子園2025」決勝プレゼン大会は11月2日に開催予定で、その様子は公式YouTubeチャンネルでも配信されます。
素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトin広島」 
協力:中国放送 

 
  
 
     

 

