富山県立滑川(なめりかわ)高等学校の生徒たちが開発したのが、なんと水中ロボット。開発したメンバーのひとりである山田拓海くんによると、「水中の中を人間が潜らなくても、撮影してくれる無人の探査機。それが水中ロボット」と話す。そのロボットの名は「水歩MK-Ⅱ(みずほ マークツー)」という。
この水中ロボットは、もともとはひとつ前の先輩が、地元の海に貢献したいと思い、製作を始めたそう。そして、「先輩たちの気持ちを受け継ごうと思って開発しました」と話すように、山田くん達が受け継いだのだ。その製作費は、なんと10万円。製作は2018年で先輩の代から数えて3年目となる。
そんなこのロボットは、藻場の状況を無人で探査するもの。実は、滑川高校海洋科は10年以上にわたり、先輩から後輩へと継承しながら、データの蓄積、アマモの苗植えなど、藻場再生に積極的に取り組んできた。山田くんは「海洋ゴミであったり、アマモも海の水温が上がって少なくなっていったりとか、私達人間がやったことによって、何も関係ない動物たちが、苦しい思いをしているので、私達が率先して動いていくのが大切だと思います」と、その活動の意義を語る。そんな中、このロボットを開発したことで、高校生から大学生までが参加する海洋研究開発機構が主催の全国ロボット大会「水中ロボットコンベンションin JAMSTEC2018」のフリー部門で準優勝まで果たした。
しかし、まだ完成ではないという。見据えているものは遥か先。「海底資源の探索であったりとか、富山湾の海底まで撮ってみたいなって思いますね」と、山田くんはその目標を語った。
地元の海だけでなく、日本の海を守るため、高校生たちの挑戦は続く。
素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトin富山県」
協力:富山テレビ放送株式会社