香川県にある周囲45mほどの小さな島、小豆島。この島で年に一度、夏に行われるのが、住吉神社の夏祭り。このお祭りは、島に鎮座されている海の神様・住吉大神をお参りするもの。王子神社事務局長の山本良熙さんは、「住吉神社の本社は大阪にある住吉大社。そこから神仏の分身・分霊を他の地に移して祀る勧請をして、島へ持ち帰り、そこで皆様がお参りするということを小豆島でやっています」と、お祭りの由来を語った。香川県から大阪にある住吉大社へお詣りに行くのは大変なため、江戸時代頃に勧請されたと言われている。
そんなこのお祭りでは、古くから、船に神輿を乗せて御神体を迎える海上渡御が行われていたそう。その海上渡御は、島がカワウのふん害に遭うなどして中断していた時期もあったというが、地元の青年団が2013年に復活させ、2018年には40回目を迎えた。そんな海上渡御は、5隻の船に子どもから大人まで乗り込み出発する。船は、御神体をお迎えするために、のぼりや笹、大漁旗などで煌びやかに飾り付けしたもので、道中は太鼓やラッパを鳴らしながら賑やかに島を目指す。そして、島に到着すると、男性たちが神輿と共に島に降り立ち、チョイサーの掛け声を掛けながら、神輿を高く3回差し上げる。その後、御神体を船へと移し、王子神社内に設置されたテント内に納めるという。そんなこのお祭りは、海上安全を祈願するために行われているるそう。参加した子どもは、「迫力があって凄かったです。今まで以上にみんなで盛り上げていきたいと思います」と話した。
伝統文化に触れた子ども達。
体験することが、地域の伝統と海を守ることに繋がっている。
素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトinかがわ」
協力:西日本放送株式会社