伝統文化

板前はタイ人!?福島の海を取り戻す異文化交流

福島県にある和食料理店。
ここでヒラメを捌いているのは、なんとタイの料理人。これは、福島県沖で獲れた魚が安全だと、国の内外に発信する取り組みの一環。

実は2018年2月、福島県沖で獲れた鮮魚のヒラメとカレイが、震災後、初めて海外へ輸出された。その輸出先はタイ。さらに、“常磐もの”と呼ばれ、築地などでも人気となっている福島県特産のヒラメは、輸出だけでなく、フェアも予定されていた。「タイにヒラメが輸出されることは漁業者にとっても嬉しいことでもありますし、これから本操業に向けての励みにもなります」と、相馬双葉漁業協同組合の代表理事組合長・立谷寛治さんは初の海外輸出に先立ち、その喜びを語った。

しかし、タイでのフェアは中止に。
その理由は、福島の魚を食べると危険などと、根拠のない情報がインターネットで拡散したためだという。

福島県沖ではこれまで、およそ5万検体の海産物の放射性物質検査を実施。その結果、2015年の4月以降は、欧米と比べても厳しい国の基準値1kg当たり100ベクレルを超えるものは1つもない。

こうした正確な情報を発信したいと、副知事らがタイ政府を訪問したり、県内にタイの料理人を招いたりしているのだ。そのタイから来日した料理人は、「福島の人が魚の検査などに、丁寧に取り組んでいるのを見たので、福島の食べ物は安全だと安心できました」と話す。

風評被害を無くす。
そのために、正確な情報を発信する様々な取り組みが続けられている。

素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトinふくしま」
協力:株式会社 福島中央テレビ

ad_pc_769

関連記事

  1. 生態系

    国連の海洋担当も日本をリーダーに推す海洋酸性化対策~「Back to Blue」による「海洋酸性化:…

    東京・六本木で、「海洋酸性化:忍び寄る危機」をテーマにした国際…

  2. テクノロジー

    山の中で!?世界初!水中ドローンとVRを使ったワクワク海体験

    山に囲まれた日本有数の温泉地、神奈川県の箱根。そんな山の中にも…

おすすめ記事

  1. 海の生態系を支えるアマモの復活

最近の記事

  1. 世界初!能登半島地震の前後で起こった海と陸の地形変化を完全可…
  2. 漁業支援の革新:AI技術、クロダイ活用、ヒトデで地域活性化を…
  3. ドンジャラから宇宙食まで!高校生が挑む海洋資源と地域活性化
  4. 日本初!海の変化に東京大学と全国の若手漁業者が連携して取り組…
  5. ローカル列車の旅で学ぶ海草・アマモと浜名湖の異変~静岡県の天…
PAGE TOP