安全・そなえ

江の島を望む海岸に“青いサンタ”集結へ──元サッカー日本代表・柿谷氏や人気お笑い芸人の川村氏も初参加表明|広がる海洋保全の輪

●今までに全国7万人が参加した“青いサンタクロース”の取り組みとは?

「BLUE SANTA 2025」の記者発表会が、神奈川県藤沢市で2025年6月3日に開催されました。BLUE SANTA(ブルーサンタ)は、子どもたちにきれいな海をプレゼントしようと、NPO法人 海さくらが海の日に行っているごみ拾いイベントです。日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2016年にスタートし、今年で10年目。これまでに7万人以上が“青いサンタクロース”として、ごみ拾い活動に参加しています。

●つるの剛士氏がきっかけに──たんぽぽ川村氏のブルーサンタ初参加ストーリー

会見には、元プロサッカー選手の柿谷曜一朗さん、人気お笑いコンビ“たんぽぽ”の川村エミコさん、世界的人気キャラクターのスヌーピー、藤沢市長・鈴木恒夫さん、全国のプロスポーツクラブ関係者などが出席。今年から初めて青いサンタになる川村さんは、2018年から参加しているタレントのつるの剛士さんに紹介してもらったそうで、「なんて素敵なの!私も一緒にごみ拾いしたいと思って。普段からウォーキング中に勝手にごみ拾いをしていて、ひとりでやるよりも、たくさんの人でやった方がたくさんの力になるし、寂しくないので参加させてもらいました。ブルーサンタの“子どもたちにキレイな海をあげよう”というコンセプトがとても素敵だと思う」とキッカケを語っています。

●柿谷曜一朗「日本代表のようにつなげる」─スポーツ界から清掃の輪を広げるLTOとは?

一方、柿谷さんは「LEADS TO THE OCEAN」、通称LTOのプレイングアンバサダーとしてブルーサンタに参加します。「海につづく」という意味が込められたLTOは、全国のプロスポーツクラブが「海にゴミは行かせない!」を合言葉に、ホームスタジアム周辺で定期的にごみ拾いを行うプロジェクトです。ブルーサンタと連携するLTOも今年で10年目。ブルーサンタと同じく、海さくらと日本財団が起点となって全国へと広がっていて、湘南ベルマーレと活動を始めてから今ではJリーグは17チームに拡大。さらに、バスケットボールやラグビーのチームなど計23チームが参加しています。今年プレイングアンバサダーに就任した柿谷さんは「サッカー日本代表の選手たちがロッカールームをキレイにして世界からすごく賞賛された。そういう社会貢献もしっかりしていくという姿を日本代表が示してくれていた。だからこそ僕が先頭に立って(ごみ拾いとサッカーの関係を)もっと深くしていきたい」と決意を語りました。

●プロスポーツと市民が生む“新しいスタジアム文化”に!?中高生や企業も清掃!

また、この日、LTOに参加しているチームも会見に集結。湘南ベルマーレ 社会連携担当の中里宏司さんは「多い日は300人のサポーターがごみ拾いに参加。もともと参加していた人が新たな方を呼んできてくれて、この活動の意義を広めてくれている」、川崎フロンターレ パートナーリレーション部の遠藤輝来さんは「ここ数年はファンやサポーターだけではなく、パートナー・スポンサー企業や川崎市内の中高生が参加するといったこと最近は増えてきている」と広がりを見せていると言います。

●渋谷&藤沢の街からごみ流出を徹底阻止!──海洋ごみの8割は陸から

ブルーサンタは、6月28日に渋谷、7月12日には藤沢でプレイベントとして街でのゴミ拾いを実施。海洋ごみの約8割が街から川や水路を伝って海に流れ込むと言われており、街のごみを拾うことも海を守るための第一歩です。そして、本番となる7月21日「海の日」には、片瀬東浜海水浴場での清掃活動が予定されています。海さくらの代表理事・古澤純一郎さんは「みんなで力を合わせることによって、本当に海がキレイにできると思っていた。それが現実化するぐらいの数字にもなってきたので、感謝を持って今年もがんばりたい。そして、僕たちの目標は江の島にかつて生息していたタツノオトシゴを戻すこと。それを死ぬまでに成し遂げたい」と力強く語りました。人と海とをつなぐ“青いサンタクロース”たちの活動は、今年さらにパワーアップして行われます。

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