今、若者が海離れをしているという。
海水浴客は10年ほど前と比べると、半分以下にまで減少。また、10代の6割が、平均で年1日以下しか小学校時代に海へ行った経験がないという。
そこで、そんな若者に向けて、東京都渋谷区にある鉢山中学校で行われたのが、「解るVR/海といのちのENDLESS CHAIN」。これは、最新技術のバーチャルリアリティを使って海を学ぶ新感覚の体験型イベント。鉢山中学校の生徒たちが、授業の一環として体験した。
そのひとつが、Domeworksを使った体験学習。Domeworksはドーム状のスクリーンとなっていて、まるでプラネタリウムのように映像を鑑賞できる。ここでは、マイクロプラスチック汚染やサンゴの白化現象などの海で起きている問題、そして、深海生物の生態などについて学んだ。
さらに、VRゴーグルでも海を体験学習。
ゴーグルをかけると海の映像が広がり、そこには生物もいる。その生物の中には、目線を合わせると光るものがいて、その生物に3秒以上目線を合わせ続けるとクイズが出題される。そして、解答する時も4択の中の1つに目線を向けて解答する仕組み。全部で3つのステージがあり、最終ステージは、深海がテーマとなっている。最終的に、正解数に応じて、海ゴッドなどの称号が授与される。ちなみに、出題されるクイズはDomeworksで学んだ内容となっている。
このイベントを体験した生徒は、「実際に海にいる感じがして、めっちゃ楽しかったです」、
「(普段は海に)行ってないんですけど、今回VRなどを体験して、海に行ってみたいなと思いました」などと海を身近に感じることが出来たよう。
また、第一学年主任・生活指導部主任で主幹教諭の山﨑康太郎先生は、「教科書に書いてあることは断片的なものですが、今回のVRでの学習などはそこから発展した内容ですので、子ども達にとっては今勉強していることが、こういったことに繋がるんだというのが、非常に具体的に理解してもらえてよかったと思います」と語る。
今後は、2018年10月1日から28日まで、渋谷区にある“こども科学センター・ハチラボ”で体験できる予定。
若者に海を身近に感じてもらう。
そのために、最先端の技術を使った新たな授業が今後広がっていくかもしれない。