高知県では、アカウミガメの上陸回数が減り、昔に比べて見られなくなっているという。
2002年には、高知県で絶滅の恐れがある種として認定。また、実際に上陸回数が2010年には369回だったが、今では125回にまで減少している。
その一因とされるのが、砂浜の環境の悪化。砂浜の砂は本来、波によって入れ替わる。しかし、波消しブロックを建てたことなどが要因で、砂の流出と流入に影響を及ぼしているという。アカウミガメは、生まれ育った砂浜に帰ってくるため、悪化すると戻ってこられなくなるのだ。
とはいえ、この問題を解決するのは難しいという。高知大学 総合研究センターの斉藤知己さんによると、「構築物の建造などは、我々人間の生活を安定させるための事業というのもありまして、これを批判するのは難しいです」と語る。
ただ、アカウミガメを守るために出来ることがあるという。その1つが、静かな砂浜づくり。夏の夜間に産卵するウミガメは、静かな砂浜で外敵がいないことを確認してからようやく産卵する。そのため、夏の夜に花火やキャンプなどをすると、上陸できなくなってしまうという。
静かな砂浜にするだけでもアカウミガメを守る取り組みになる。
素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトin高知県」
協力:株式会社 テレビ高知