2011年の事故以降、福島第一原発で続く廃炉作業。
その中で、大量の汚染水との戦いが続いている。汚染水は、原子炉の冷却により発生するほか、建屋に地下水が流れ込むことで増えている。
東京電力は、様々な対策を行っているが、その中に、汚染水を浄化した上で海に放出する対策もある。この対策は2015年9月から開始。国や東京電力は海水に含まれる放射性物質の検査を続けているが、海への放出による大きな変化は無いという。とはいえ、風評とも戦う福島の漁師たちにとって、海への放出は難しい決断だった。福島県漁連の野崎哲会長は、「漁業者にとっては本当に苦渋の決断」と語る。しかし、これで漁業関係者と汚染水の問題が解決したわけではない。
そこで、汚染水対策や廃炉の状況については、福島県も地元の自治体などと協議会を設置し、監視の目を光らせている。
40年もの年月がかかると言われている福島第一原発の廃炉。誰もが安心できる福島の海にするために、安全で確実な対策が求められている。
素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトinふくしま」
協力:株式会社 福島中央テレビ