伊勢湾に浮かぶ答志島。
この島に広がるのが奈佐の浜。美しい海岸が広がっているが、ある問題に悩まされている。それが、漂着ゴミ。
海のゴミの約8割は、陸から出たゴミだという。伊勢湾に面する愛知、岐阜、三重で何気なく捨てられたゴミは、雨・風によって川へ運ばれ、最終的に海へと流れ着く。そして、海流によって伊勢湾をまわる。伊勢湾沿岸の漂着ゴミの量は、年間1万2000トンほど。そのうち、4割以上の5000トンが奈佐の浜に流れ着いている。
そこで、奈佐の浜をキレイにしようと活動しているのが、22世紀 奈佐の浜プロジェクト。このプロジェクトでは、委員会設立から5年後の2017年に漂着ゴミを3分の1に。100年後の2112年までに漂着ゴミをゼロにする目標を掲げている。その目標達成のため、ボランティア団体や学生などを受け入れ、ゴミ拾いを展開。活動回数は、年に10回以上、一度に100人以上が集まる日もあったという。22世紀 奈佐の浜プロジェクトの委員長・小浦嘉門さんは、「ボランティアの方が毎年拾いに来てくれる。有難いことなんです」と語る。
陸で捨てたゴミが流れ着く先。多くの人たちが島を訪れて現状を知り、ここにある危機を伝えてゆく。それが、解決の一歩となるのかもしれない。
素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトin三重県」
協力:三重テレビ放送株式会社