江戸時代に往来を繰り返した朝鮮通信使の復元船が、大阪港に到着しました。
「朝鮮通信使」とは、朝鮮王朝から日本に派遣された外交使節団。江戸時代には12 回にわたり日本を訪れていて、当時は活発な交流が行われていました。今回入港した船は韓国の国立海洋遺産研究所が、2018年に学術研究のために原寸大で復元。2023年には、最後の使節団の終着地だった長崎県・対馬まで運航し、初の航路の再現に成功しました。
そして今日、2025年5月11日、261年ぶりに韓国・釜山から大阪までの航路を再現。今年は日韓国交正常化60周年を迎える記念の年でもあり、両国友好のシンボルになるのではと関係者からも期待を集めています。国立海洋遺産研究所の学芸研究士・ホン スンジェさんは「大変な道のりでしたが、私たちの先祖も同じように感じたことと思います。朝鮮通信使一行が瀬戸内海の各寄港地などで感じたであろう思いにも触れることができました」と語っています。
13日には大阪・関西万博の会場で一般に公開されるほか、14日には淀川を伝って京都まで上り、伏見城にて実に約420年ぶりとなる国書交換のセレモニーなどが予定されています。