年々、漁業人口が減少している新潟県。その一方で、奮闘している若手漁師もいます。それが、群馬県出身の黛隼樹さんです。小さい頃に親と川釣りをしていたことから、魚が好きになり、その後、魚に関わる仕事に就きたいと思い、群馬県から近い新潟県糸魚川市にある海洋高校に進学しました。そして、海への憧れと、川とは違う海の生態系に興味を持ち、2015年に漁師となりました。黛さんは新潟県の海で学ぶうちに、「新潟県に愛着がわいた。新潟で漁師をやって、少しでも地域に貢献できたら」と話しています。
現在 漁師となって5年目、23歳の黛さんは、2017年から自分の仕事を考えるようになったと言います。そのキッカケは、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト」での取材でした。「海は命そのものだから、海を大事にすることやごみを捨てないなどを伝えたい。海を守っていかないといけないというのは、心に入れておきたい」と話す黛さんは、その結果、活動の幅が広がりました。今では、子ども達に漁業の仕事の楽しさや魅力を知ってもらうための活動も行っています。そのひとつが、長岡市立中島小学校での講演会です。児童たちに漁師の仕事の一日の流れを教えたり、網の直し方を体験してもらったりしました。黛さんは、「海の遊びとかを通して、魚を捕るのは楽しいとか、海で働きたいと思ってもらいたい。そして、海は人間にとってどれだけ大事なのかをわかってもらいたい」と、新たな活動の意義を語っています。
素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトin新潟」
協力:株式会社新潟放送