ごみゼロの日である2019年5月30日、江の島のビーチでごみ拾いが行われた。これは、海洋ごみ対策を目的とした全国一斉清掃キャンペーン。
この取り組みは、環境省と日本財団が企画したもので、ごみゼロの日から世界海洋デーの6月8日辺りまでを海ごみゼロウィークと定め、日本全体が連動して、海洋ごみ削減のためのアクションを一斉に行うというもの。スタートとなったこの日は、一般の参加者の他、原田義昭環境相や協力企業、ふじさわ観光親善大使のタレントつるの剛士さんなども清掃活動を実施した。つるのさんは「ごみというのは、川を伝って海にやってきます。都内の人達が捨ててしまったり、上流部にいる人達がごみを捨ててしまうと全て海に返ってくる」と話した。
世界的な問題となっている海洋ごみ。
その海洋ごみの8割ほどは、街から出ているという。そして、海洋ごみで大部分を占めるプラスチックは、年間でなんと800万トン以上も流出しているという試算もある。そこで、海洋ごみ問題を知ってもらうため、また、流出を少しでも防ぐために、この全国一斉清掃キャンペーンを実施したのだ。
この日は、420人以上が江の島の海岸を清掃。参加者は、「街のごみがこういう海岸に流れてきてしまっているのかなと思いました」、「思った以上にごみが出ているんだなというのを実際に見ると感じます」と清掃活動を通して、海洋ごみ問題の深刻さを感じたよう。日本財団の尾形武寿理事長は「人間がつくったごみならば、人間が責任を持って処理しなくてはいけません」と話し、また、原田義昭環境相は「江の島での清掃活動をきっかけに、海洋プラスチック問題や日々においてプラスチックとの賢い付き合い方を考えてほしい」と呼びかけた。
海ごみゼロウィークでは、期間中、全国およそ1,300箇所で43万人以上が清掃活動を行う予定となっている。