和歌山県・友ヶ島。
ここは、アニメ「天空の城ラピュタ」に似ていると言われ、話題になっている島。雄大な海の眺めや豊かな自然、さらに、太平洋戦争の名残の砲台跡などレンガ造りの建物が今も残っていて、多くの観光客で賑わっている。
しかし、この島には、昔から深刻な問題が。それが、流れ着く海ゴミ。これは漂着ゴミなどと呼ばれている。友ヶ島は、大阪湾の入り口に位置する紀淡海峡にある島。そのため、大阪や兵庫県などからでるゴミが川を通じて海に流れ、太平洋に向かう途中、引っかかるような形で友ヶ島に集まってしまうという。そのため、清掃活動を行っているが無くならず、大量のゴミがあるのだ。
そんな中、大阪市立豊崎小学校の小学6年生が修学旅行の一環として、帆船クルーズを行った。このクルーズは、マスト登りや操舵などの帆船航海を体験しながら1泊2日で友ヶ島へ行き、海のゴミ問題を学ぶためのもの。
翌日の朝、友ヶ島に着いた児童たちは、まず海岸を見て回り、散乱したゴミを回収。また、海に潜って海底にもゴミがあることを確認した。児童たちは、「なんでこんなに捨てる人がいるんだろうなと思いました」、「いっぱい拾っても全然減らなくてビックリしました」とゴミの多さに驚いていた。
さらに、ゴミは学校へと持ち帰り、修学旅行の後も、海のゴミ問題を学習。まずは、どんなものが多いのかなどを調べる。その多くは、暮らしの中から出た生活ゴミ。そして、なぜ海ゴミは出るのか?それがもたらす影響などを児童たちは学んだ。「魚がゴミを食べてその魚を人間が食べると、体の中で重い病気とかを発症する」、「成分表を見て、なるべくマイクロプラスチックを使わないようにすること」など、実感し学んだゴミ問題について、思い思いの感想を発表した。
無くならない友ヶ島の漂着ゴミ。まずは、知ることが解決の第一歩となる。
素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトin和歌山」
協力:株式会社 テレビ和歌山