徳島を代表する海産物のひとつ、鳴門ワカメ。
この鳴門ワカメは、全国で三陸に次ぐ生産量を誇る。近年、そんなワカメに異変が起きているという。うずしお食品の後藤弘樹専務によると、「色落ちと言って、原色の黒じゃなく黄色くなって、それがまた加速すれば白くなってしまうという現象がここ2、3年多いです」と話す。
ワカメは成長するのに栄養源として、窒素、リン酸、カリウムが必要。しかし、海の環境の変化によって様々な要因が絡み合い、窒素が海の中で不足し始めているのが、色落ちの原因。そんな色落ちしたワカメは売り物にならず、生産者の生活を圧迫しているという。
そこで、鳴門ワカメを守りたいという想いから、県農林水産総合技術支援センターの“池脇義弘”上席研究員が、新技術を開発。それが、窒素を含んだ肥料の工夫。肥料の中に含まれている窒素が、ワカメへと徐々に溶け出すようにする。この新技術は実用化までに時間がかかるが、試験を実施する予定だという。
鳴門ワカメを守るため、取り組みは続いていく。
素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトinとくしま」
協力:四国放送株式会社