生態系

「生きた化石」カブトガニの危機

広島が誇る海の生物が、カブトガニ。
江田島は、広島県内でカブトガニの数少ない生息地の1つとなっている。

そんなカブトガニは、目の役割をする器官が5つ、脚は12本あり、カニの仲間というよりは、クモやサソリの仲間に近い。そして、この姿は、なんとおよそ2億年前から変わっていない。そのため、生きた化石とも呼ばれている。
       
そんな神秘的な生物であるカブトガニだが、今、その数が減り続けている。

その理由の1つが、失われつつある干潟。また、海水温の上昇など、海の環境変化。江田島市の『さとうみ科学館』。学芸職員の平山さんによると、「(カブトガニは)産卵を砂浜でするんです。そして、赤ちゃんは干潟に移動して成長していく。その砂浜と干潟が、護岸などで分断されたりしてしまうと生きていけない。また、干潟も埋め立てが進んだので、幼生も行きていけないという状況です」と話す。

カブトガニは卵1万個から成体まで残るのが、わずか1匹か2匹と言われている。

海を守ることで、2億年以上も先輩の生物と共生していくことができるのだ。

素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトin広島

ad_pc_323

関連記事

  1. 生態系

    北潟湖で異変!海の変化が湖を壊す

    福井県の北潟湖で冬に行われるのが、伝統の寒ブナ漁。地引網を使い…

  2. 生態系

    消滅の危機に瀕している神業“ムツかけ漁”

    有明海には神業と言われる伝統漁法がある。それが、ムツかけ漁。…

おすすめ記事

  1. 海の生態系を支えるアマモの復活

最近の記事

  1. 世界初!渋谷でごみ拾いのワールドカップ開催!~「第1回スポG…
  2. 世界初!渋谷でごみ拾いのワールドカップ開催!~「第1回スポG…
  3. スポーツごみ拾いで昨年6位だった大分代表の高校生が念願の優勝…
  4. 歓喜に涙も!高校生が海の課題と想いをポスターに~「うみぽす甲…
  5. マルシェ・宿泊・現代の灯台守!灯台の利活用を考えるシンポジウ…
PAGE TOP