海の体験機会づくり

中学生記者が造船所や操船シミュレーターに感動!──海運・港湾業界を取材するイベントを関東の新聞社が連携して開催

●中学生記者たちが東京湾の海運・港湾の現場を取材!──未来の海の担い手育成へ

「関東在住の中学生記者が、混雑する東京湾の現状を取材!」というイベントが、11月21日から23日にかけて開催されました。これは海や港の仕事を若い世代に知ってもらおうと企画されたもの。日本の貿易量の99%は海上輸送が担っていて、海運・港湾業界は私たちの生活を支える欠かせないものです。しかし、少子高齢化による人手不足などの問題が年々深刻さを増している現状があります。このイベントは、そんな海の業界が中学生たちの将来の目標のひとつになるよう、若い世代に“取材”を通じて体感してもらおうというもので、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として行われました。

●記者の基礎を学ぶ講習からコンテナターミナル、内航船の取材まで!──海運を知って学ぶ1~2日目

関東地方の新聞社が連携して2泊3日で行われたこのイベント。初日は新聞記者の仕事のイロハを学ぶ勉強会や専門家による講義を実施。2日目は、横浜港の南本牧ふ頭へ。世界中から貨物が集まる巨大コンテナターミナルを見学し、荷役のダイナミックさを取材しました。また、品川ふ頭では、国内物流の要となる内航船の内部を詳しく見学するなど、現場で海の業界を学びました。

●操船シミュレーターと造船所見学からプロの世界を体感&深掘り

そして最終日は、前日までよりも専門的な内容に。船のスペシャリストを育成する「国立館山海上技術学校」では、航海士と機関士の仕事について、在校生たちに“取材”。エンジンの仕組みについて教わったり、横浜港や館山湾周辺の航海をリアルに体験できる操船シミュレーターに挑戦したりしました。中学生記者たちは「シミュレーターのメーターが動くのが目に見えてわかったので面白かった」、「海なし県の栃木県出身で、海の仕事を全く知らなかったので、すべてが新しいことだった。(海の仕事が)日常生活に欠かせないとても重要な仕事だというのが一番の発見だった」と学びの連続だった様子。

続いて向かったのは、海洋科のある館山総合高校。ここでは、透明骨格標本や缶詰づくりを体験。そのあとは、館山市内の造船所へ。通常は入ることのできない現場に中学生記者たちは興味津々だったようです。「(間近で見る船は)迫力もあって、修理の仕方とかも教えてもらった。将来の夢は船の修理をする人か、船に乗る人かで迷っている」

●現場取材が子どもたちの進路のヒントに──中学生記者たちの記事は地方紙に掲載へ

このイベントの事務局を担当した千葉日報社の東京支社長・菊池幸陽さんは「最初は旅行気分だったかもしれないが、実際に現場を見学することによって、皆さんの考え方が変わってきたと思う。また、海なし県と海あり県の子どもたちの交流が活発になってくれるのがありがたい」と振り返っています。

中学生記者たちが取材した内容は、実際の記事として地方紙などに掲載される予定です。

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