テクノロジー

電柱点検から障がい者雇用まで!DEAが仕掛ける“ゲームをしていたら社会課題解決につながる”web3活用の次世代エンターテインメント

●web3×エンタメで社会課題解決を目指す新興企業「DEA」

「デジタル・エンターテインメント・アセット(DEA)」が、東京・東郷記念館で事業戦略説明会を開催しました。DEAは、暗号資産にも使われているブロックチェーン技術などを用いた次世代のインターネット概念「web3」を活用して、新たなエンターテインメントを生み出している企業です。

●電柱の写真を撮るだけで報酬がもらえる!?「PicTrée(ピクトレ)」などのゲームで社会課題を解決

この日は、ビジネス動画メディア「ReHacQ」を運営する高橋弘樹さんを始め、経済産業省や日本暗号資産等取引業協会の会長、TOKYO MXの制作局長など多種多様な業界の人達が登壇し、DEAが取り組む『ゲームと社会貢献を掛け合わせた新しいプロジェクト』が次々と発表され、意見交換も行われました。関心を集めたプロジェクトのひとつが、東京電力グループと連携して行われている「PicTrée(ピクトレ)」。街中の電柱を撮影し、チームで競い合うゲームですが、そのデータは実際に電柱の保守・点検に活用されます。そして、ユーザーは1本あたり50円などの報酬を受け取ることができます。その報酬は「暗号資産(DEP)」などと交換でき、楽しみながら社会インフラ維持に貢献できる仕組みです。グロースリンググリッドのCEO・鬼頭和希さんは「東京電力は600万本の電柱を持っている。(点検等の)外注だけでも20~30億円のお金がかかっているので、いま目標にしているのはピクトレを使ってそれを半分にする」と展望を語りました。そうした中、ワールドエッグスの代表取締役CEO・波房克典さんは電柱の点検以外にも活用できると提案。「例えば、インフラという視点では郵便ポスト、無人駅の管理、さらには企業のマーケティング課題解決にも寄与するサービスになると思う」と語り、活用法についてモデレーターを務めた高橋弘樹さんも「おばあちゃんが住んでいる家の新聞受けを毎日チェックしたい。本当に孤独死が心配なので」と社会課題の解決につながるツールとしての可能性に期待を高めていました。このプロジェクトについて、経済産業省のイノベーション政策課フロンティア推進室長 吉田修一郎さんも「社会課題とゲームを結びつけて、いろいろな方に参画してもらう。その結果として暗号資産がもらえるという非常にうまい仕組みができ上がっている」と評価しています。

また、障がい者雇用を支援する「バーチャル就労」の実証実験もスタートすると発表されたほか、認知症やADHD、ごみ問題といった社会課題にゲームとweb3を組み合わせたプロジェクトが紹介されました。

●ゲームの延長線上に社会課題の解決が!日本初の上場を目指しながらDEAが描く次世代のエンタメ

DEAのファウンダー兼CEO・吉田直人さんは今後について、暗号資産を発行する事業者としては日本初となる東京証券取引所グロース市場への上場を目指しつつ、社会課題の解決につながる事業を行っていくといいます。「ゲーム自体が楽しいから、ポイ活だからプレイしているという方が、結果的に『世の中の少し役に立っている』、『地域のインフラの点検に貢献して少し良いことしている』と気づくような新しいエンターテインメントがあって良いと思っている」

日本が誇るゲームから社会課題を解決する。そんな次世代のエンターテインメントがいま、動き出しています

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