神奈川県立横浜南養護学校の生徒たちが、2019年12月4日に「水中ドローン×VR」技術を使った体験活動を行いました。その活動とは、横浜・八景島シーパラダイスにある700種類、12万点の生きものたちが生活する日本最大級の水族館「AQUA MUSEUM」の水槽探索です。これは、この水族館で2019年11月29日(金)から12月8日(日)まで開催されていた「Virtual Ocean Project」を利用した取り組みです。
Virtual Ocean Projectは、日本財団が行っている「海と日本プロジェクト」の一環で、多くの人に、海の問題を伝える、そして、海体験をしてもらうために行っています。その内容は、VRと水中ドローンによって、なんと水槽の中を泳いでいるかのような体験ができるというものです。普段は海洋調査などに利用されている専門的な水中ドローンを、カスタマイズして360度カメラを搭載、さらに、VR技術を組み合わせ、VR空間内からドローンを操作する仕組みとなっています。
そんなこの「水中ドローン×VR」は、なんと遠隔操作が可能なのです。そこで、生徒たちが、同校から水中ドローンを遠隔操作して水槽探索を体験しました。この取り組みは、Virtual Ocean Projectと共同して、関西学院大学と富士通が実施。関西学院大学 教育学部の教授・丹羽登さんは「もともとは遠隔教育をどのように進めるかということで始めた。その一環として、病気で入院している子ども達は外へ出ることが少ないので、いわゆる校外学習の延長としてバーチャルで体験してもらおうと考えた」と言います。
この日、体験したのは中学1年生たちで、「イワシの群れの中に入ったり、魚を近くで見れたりしてとても楽しかったです」と大興奮していました。丹羽教授は「これを見て、水族館に行きたいとか、海へ行きたいとか、自分たちの意欲に繋がってくれるといいなと思う」と話しています。