東京・渋谷で「第1回スポGOMIワールドカップ 決勝大会」が、2023年11月22日に行われました。スポGOMIとは「ごみ拾いはスポーツだ!」を合言葉に行われる日本発祥の競技。2008年に生まれたこの競技が今年、15年の月日を経て、海洋ごみ対策を行う日本財団「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環として、史上初のワールドカップを開催したのです。
今大会は2023年3月のインドネシア大会を皮切りに、各国で予選を実施。アメリカ、イギリス、ブラジル、南アフリカなど、世界20カ国の代表チームが決勝に進出。日本でも47都道府県で予選が行われ、10月の代表決定戦で優勝した新潟代表の「スマイルストーリー」が出場となりました。
そうした8カ月の予選を経て、遂にこの日が決勝大会。開会式では、選手入場のあと、日本財団の笹川陽平会長が「海のごみの約8割は陸で発生したものと言われていて、一度海にごみが流れてしまえば回収が大変に困難です。ごみ拾いとスポーツが融合することで、誰もが楽しみながら参加できるスポGOMIを世界に広げていきたいと思っています。選手の皆さん、Let’s SPOGOMI!」と述べたほか、渋谷区の長谷部健区長やスポGOMIワールドカップに協力している株式会社ファーストリテイリングの執行役員・諏訪賢介さんなどが登壇。その様子を感慨深く眺めていたのは、スポGOMIの生みの親である一般社団法人ソーシャルスポーツイニシアチブの代表理事・馬見塚健一さんです。「ワールドカップを開催できて、言葉にならないくらい嬉しいです。(渋谷で開催された)2008年の第1回目の大会を思い出してグッときました」と感極まっていました。そんなスポGOMI発祥の地・渋谷で、いよいよワールドカップ初代王者をかけて、各国の代表21チームが激突。北京五輪でメダルを獲得した競泳元日本代表で、スポGOMIアンバサダーの松田丈志さんが先導する「CHANGE FOR THE BLUE!」の掛け声とともに、競技がスタートしました。この決勝大会は、前半戦と後半戦にわかれていて、その合計で順位が決定。そして、スポGOMIは、たばこの吸い殻やペットボトルなど、拾うごみの種類によってポイントが変わります。そのため、どんなごみを狙うのかといった作戦、ごみがある場所を見分ける力なども勝負を決める重要な要素になります。各チームは前半の45分間、それぞれが立てた作戦に従い、ごみを拾いました。フィリピン代表は「私たちの国では、ペットボトルなどがどこにでも落ちています。(渋谷はキレイで)拾うのにかなり苦労しました」と前半戦を振り返っています。そして、前半戦を終えての順位は、1位が日本、2位がイギリス、3位がブラジルという結果に。各チームは後半戦をどう戦うのでしょうか。