海の体験機会づくり

スポーツごみ拾いで昨年6位だった大分代表の高校生が念願の優勝!~「スポGOMI甲子園2023」全国大会~

東京スカイツリー周辺で『日本財団「海と日本プロジェクト」スポGOMI甲子園2023』の全国大会が、11月12日に開催されました。スポGOMIとは、ごみ拾いとスポーツが融合した日本発祥の競技。この日に行われたのは、高校生ごみ拾い日本一を決める大会で、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の活動の一環です。

スポGOMI甲子園は今年で5回目。過去最多となる各道府県の代表40チームが、東京に集結しました。各チームは気合十分で、福井県代表の“中田屋”は「東京をキレイにするという強い気持ちを持って戦っていきたいです」、山口県代表の“カクガリーズ”は「自分たちの魅力である機動力を生かして、絶対に優勝を勝ち取りたいです」と意気込みを語りました。

そして、「チェンジ・フォー・ザ・ブルー!」の掛け声とともに競技がスタート。スポGOMI甲子園は、制限時間内に拾ったごみの量と質をポイントで競い合います。例えば、同じ100gでも「燃えるごみは10ポイント」、「たばこの吸い殻は50ポイント」と得点配分が違います。そのため、ただ拾うだけではなく、どこに何が落ちているかを予測し、ルートを考えて効率的にごみを拾っていくなど、各チームの作戦行動が勝負の分かれ目となります。この日は小雨まじりのすっきりしない1日でしたが、各チームはそれぞれのスタイルで時間いっぱいごみを拾いました。

その結果、日本一に輝いたのは、大分県代表の「東明選抜 Ver.2.0」です。拾ったごみの総重量は32.65kg、獲得ポイントは4328.5と2位に約500ポイントもの差をつけての優勝となりました。「今回の大会でリベンジを果たせて良かったです」と話すこのチームは、実は昨年の全国大会にも出場し6位でした。その悔しさを晴らそうと今回は緻密な作戦を練っていたそうで「昨年は、土地勘がないので当てずっぽうで回っていましたが、今回は自動販売機や住宅街、コインパーキングなどをメインに回った結果が、多くのごみを回収できた要因だと思います」と振り返っています。

年々拡大しているスポGOMI甲子園。スポGOMIの人気もうなぎ登りで、今年は初のワールドカップも開催されます。日本スポGOMI連盟の代表・馬見塚健一さんは「スポGOMI甲子園に出た高校生が、ワールドカップの予選にも出場していた。甲子園を経験して社会人になったり進学したりした子が、違う大会にも参加してくれるのはすごく嬉しい」と目を細めます。スポGOMI甲子園を通じて、海洋ごみ問題に対する意識が変わり、その後も感心を持ち続けるという良い循環ができていることに、スポGOMIの生みの親である馬見塚さんは特別な想いを感じているよう。「スポGOMIを通して、海洋ごみの問題は生活に繋がっていると気づいたり、小さいアクションでも積み重ねれば解決への糸口になることを感じてもらったりと、ごみへの向き合い方が少しずつでも変わっていけば嬉しい」。

日本を含め21か国が出場するスポGOMIワールドカップの決勝大会は、11月22日に開催予定で、ライブ配信(https://youtube.com/live/gSq13MAeJDg?feature=share)も行われます。

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