日本財団×ALLIANCE FOR THE BLUE(アライアンス・フォー・ザ・ブルー)×Creema による廃棄漁網のリサイクル生地を使った作品についての記者会見が、2023年3月9日に行われました。
世界的な課題となっている海洋ごみ問題。日本の海岸に漂着している海洋ごみ(人工物)のうち、漁網・ロープが容積ベースで2~3割と、もとの製品が特定できるものとしては最も多くを占めています(2016年・環境省、国内10地点での漂着ごみ調査)。そこで、日本財団は 2020年7月、企業間連携組織「ALLIANCE FOR THE BLUE(アライアンス・フォー・ザ・ブルー)」を設立。廃棄される漁網をアップサイクルし、資源化と製品開発に取り組んできました。しかし、ALLIANCE FOR THE BLUEの野村浩一代表理事によると「環境に良いのだから多少高くても買ってくれるだろうと思っていたが、実は環境に良いだけでは売れないことがわかってきた」と話します。そこで、月間のサイト・アプリ訪問者数が2000万人を超える日本最大級のハンドメイドマーケットプレイス「Creema」を運営する株式会社クリーマとコラボレーション。クリエイターから廃棄漁網をリサイクルした生地を使った作品を募集するコンテスト企画を実施し、厳選した31の作品を商品化しました。株式会社クリーマの丸林耕太郎社長は「社会課題など世の中の難しい問題は、楽しく面白く解決しなければ広まらない。ものづくりを通して、こういった課題に取り組むことができると思い、実現したのが今回の取り組み。普通の感覚で欲しくなるもの、そして、日常的に使うことができるアイテムが誕生した」と語っています。日本財団の海野光行常務理事は「クリエイターの皆さんが入ってくれたことによって、私達では発想できないような色んなアイデアが生まれたのでビックリした」とコラボへの手応えを感じていました。ちなみに、お気に入りは、和服をリサイクルした生地も使用したリバーシブルのジャケットだそうです。野村代表理事は「我々のゴールは廃棄漁網だけをなくそうではなく、海洋プラスチック問題をなくすこと。フロートやブイといったごみの削減にも取り組んでいく」と今後について語っています。
商品化されたアイテムは、「Creema( https://www.creema.jp/feature/1679 )」で販売されています。