海の体験機会づくり

子ども達の海離れを減らしたい「海のおもいで創造プロジェクト」~国土交通省から表彰された日本財団・海野光行が主導する「海と日本プロジェクト」~

「海のおもいで創造プロジェクト@鎌倉材木座」が2021年の夏に行われました。このイベントは、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト」の一環です。

海と日本プロジェクトは、内閣府総合海洋政策本部、国土交通省海事局とともに2015年から開始。次世代を担う子どもや若者を中心に、様々な人が海への好奇心を持ち、行動を起こすムーブメントをつくることを目指しています。これまで「CHANGE FOR THE BLUE」での海洋ごみ対策から、海のそなえイベント、ヒラメを使った命の授業まで多くの取組みを実施。2020年までに13,000回以上のイベントを行い、900万人以上の人が参加。また、賛同する地方自治体首長は630人にものぼります。その結果、海と日本プロジェクトの創設に関わり、現在も尽力中の日本財団の海野光行常務理事が、国土交通省が主催する『令和3年「海の日」海事関係功労者大臣表彰』を受賞しました。海野常務理事は今後について「次世代の子ども達に海体験をしてもらい、“海ごころ”をいかに子ども達の頭の中、心の中につけていくかをさらに注力しながら様々な事業展開を図っていきたい」と語っています。

そんな中で行われたイベントが、「子どもとおでかけ情報サイト:いこーよ・次世代価値コンソーシアム(NVC)」が企画・運営する「海のおもいで創造プロジェクト@鎌倉材木座」です。海のおもいで創造プロジェクト事務局の福島康太さんは「ひとりでも多くの子ども達に、海で楽しい思い出をつくってもらう」とコンセプトについて語っています。その背景には、近年加速している子どもの海離れがあるそう。実際に、この日が人生初の海という子どももいました。子どもの海離れの要因について「子どもを海に連れていくという保護者の負担がある」と福島さんは言います。そこで、このイベントでは、学童施設と連携することで、多くの子ども達に海体験を提供しているのです。

プログラムは、まず海での歩き方だったり、ライフジャケットを着て浮かんだりと海に慣れることからスタート。その後、ボードを使っての波乗りと段階的に海体験を実施しています。そのサポートをしているのは、ライフセーバーなど海のプロです。プロジェクトのプロデューサーでもある「WATER SAVVY」のマスターインストラクター林亮太さんは「子ども達にはイベントを通して、海遊びの第一歩をしっかり学んでもらいたい。そのために私達が安全管理をしつつ、どういったところを怖いと感じるのか、逆に楽しいと感じるのかを見極め、子ども達のスキルに合わせてチャレンジできる環境をつくっている」と話しています。プログラムでは他にも、海のクイズを実施するなど様々な形で海体験を提供。参加した子ども達は「ボード遊びがジェットコースターみたいで楽しかった」と振り返っているように、海体験に大満足だったようです。

「海のおもいで創造プロジェクト」では今後、学童だけでなく塾などとも連携、また、鎌倉以外の海でも実施したいと言います。そして、イベントによって「子ども達には海と自分との繋がりを感じられるようになってもらい、将来、自分起点で友達や家族などと海に行く機会をどんどんつくって欲しい」と海離れが減ることを福島さんは期待しています。

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