Virtual Ocean Projectが、愛知県立大府特別支援学校の生徒たちへ向けて、オンライン授業を2020年12月25日に行いました。Virtual Ocean Projectとは、日本財団が行っている「海と日本プロジェクト」の一環で、水中ドローンとVR技術を組み合わせ、新しい海洋VRコンテンツを発信しているプロジェクトです。
授業は、神奈川県の会場と愛知県立大府特別支援学校を、オンラインで繋いで実施されました。その内容は、水中ドローンの活用の幅が広がっていることから、ドローンを操作して海の問題や困りごとを解決する人たちを「ドローンダイバー」と名付け、その架空の職業を生徒たちが体験。魚や水質の調査といった依頼をこなしながら、海洋問題を学ぶというプログラムです。ドローンダイバーの疑似体験には、海中VRと水中ドローンを活用。生徒が「上」と言うとドローンのカメラ映像が「上」を向く、「ショット」と言うと写真撮影された海の生き物と解説が表示されるなど、ドローンで事前に撮影した360度映像を音声で操作できるシステムになっています。生徒たちは、体験すると「ショット」を連発するなど大興奮。楽しみながら海洋問題について学べたようで、「水中ドローンだと、人間ができないところや危険が伴うところでも作業できるのが、とてもすごいと思った。また、海洋問題では、私たちの行動が、全く関係のない海の生き物にも影響を与えてしまっているので、今後 気をつけていきたい」と語っています。バーチャルオーシャン製作委員会の並河大地さんは、「コロナ禍で海に行けなかった子どもたちや、色々なバリアがあって海に行けない状況の院内学級の生徒たちには、海体験の格差がある。それを解消するために、VR技術などを使い、実際に海に行っているような体験をしてもらうシステムとなっている」と言います。そんなこのシステムは、2021年の春頃、Virtual Ocean ProjectのHPなどから申し込むことで、誰でも体験できるようにする予定です。並河さんは「Virtual Ocean Projectを通して、海の素晴らしさや問題を伝えていきたい」と語っています。