海ごみ

Jチームが海ごみで最優秀賞~日本財団と環境省が主催する「海ごみゼロアワード」~

日本財団と環境省が共同実施している「海ごみゼロアワード」の表彰式が、2020年9月14日に行われた。海ごみゼロアワードは、海洋ごみ対策において、国内の優れた取り組みを発掘し、広く発信することが目的で、今回は2019年に続き2度目の開催となった。アクション部門とイノベーション部門の2部門に、昨年を上回る314件もの応募があったという。

そして、応募の中から最優秀賞に選ばれたのは、「ヴァンフォーレ甲府エコスタジアムプロジェクト」。2004年から始まったエコスタジアムプロジェクトは、日本のプロスポーツクラブで初めてフード・ドリンクにリユース容器を導入。また、利用客が主体的に関われるように、デポジット方式を取り入れている。その結果、16年間で99万個のリユースカップを使用し、76.2トンのCO2を削減したという。審査員を務めた東京大学の副学長・藤井輝夫さんは、受賞理由について「スポーツが与える影響は非常に大きい。海洋ごみ問題を知ってもらうのに非常に大事だと思う」と語っている。そして、受賞した株式会社ヴァンフォーレ山梨スポーツクラブの代表取締役でゼネラルマネージャー・佐久間悟さんは「この取り組みは、我々クラブが地域の皆様と一体となって取り組んだ結果で協力してくれた方々に感謝している。受賞後の活動については、今、ホームゲーム1試合あたりの温室効果ガス排出量を見える化する共同プロジェクトを進めている。このプロジェクトを最終的には学校などの環境教育プログラムに活用したい」と話している。

海ごみゼロアワードでは、最優秀賞の他にも、「アクション部門 日本財団賞」や「イノベーション部門 環境大臣賞」など、計8つの取り組みが表彰され、活動奨励金が授与された。

審査員を務めた気象予報士で俳優の石原良純さんは「海洋ごみ問題は身近なことからやっていけばいいと思う。みんなやっぱり海と繋がって生きていくことは間違いないから、その中で何ができるだろうかと考えた時に、今回スマートフォンのアプリが受賞したように、海洋ごみ問題を啓発する手段として、身近なものであるアプリを利用した取り組みが増えていくと思う」と、今後の海洋ごみへの取り組みについて考えを語った。また、日本財団の常務理事・海野光行さんは「“withコロナ”の時代ではあるが、日本を元気づけるようなプログラムをたくさん実施して欲しい」と期待を述べた。

ad_pc_1134

関連記事

  1. 海ごみ

    異業種が連携して海ごみ対策~包装材メーカーから文房具の企業まで協働する「ALLIANCE FOR T…

    レジ袋の有料化が始まり、海洋ごみへの関心が高まる中、日本財団が…

  2. 海ごみ

    こども探偵団が海ごみを調査~京都で子ども達が海洋ごみを調査!80袋のほとんどが生活ごみ~

    海洋ごみは世界規模で大きな問題となっています。海洋ごみは海岸に…

おすすめ記事

  1. 海の生態系を支えるアマモの復活

最近の記事

  1. 「落語×海洋問題」で学んだ成果を高校生が披露!最優秀賞はどの…
  2. 世界初!自動運航システム搭載の旅客船が商用運航スタート──「…
  3. 中学生記者が造船所や操船シミュレーターに感動!──海運・港湾…
  4. 史上初の2大会連続優勝を達成!高校生ごみ拾い日本一を決める「…
  5. 海水で溶けてマイクロプラスチックがゼロ!CO₂も出さない「海…
PAGE TOP