山形県の庄内海岸は、漂着ゴミが非常に多い場所。
実際に、国が調査したところ、海岸線の長さあたりのゴミの量の密度が、最も高かったのが山形県。その大きな原因は、対馬海流だという。NPO法人パートナーシップオフィス理事の金子博さんによると、「西側に能登半島があるため、海流が戻ってくる位置が庄内海岸という場所」と話す。そのため、山形県だけでなく、九州や富山県、新潟県といった国内のゴミはもちろん、韓国や中国など、アジアからも流れてくるという。そんな山形県の漂着ゴミにおいて、特徴的なのが、肥料袋。海からも流れてくるのに加え、農業県のため、最上川からも多く流れ着くという。
そして、漂着ゴミのほとんどの素材がプラスチック。中でも問題になっているのが、マイクロプラスチック。これは、漂流して細かくなった直径5mm以下のプラスチックの欠片。魚が食べてしまう危険性があり、その上、その魚を食べる私達にも害が及ぶ可能性まであるという。このマイクロプラスチックは世界中の海や川で問題となっているが、特に日本が多いと言われている。金子さんによると、「日本の近海というのは、マイクロプラスチックの量をはかると、世界の海洋の平均の27倍程度」と話す。そんな危険なゴミについて金子さんは、「水の中に拡散してしまったら、回収もできないわけなので、漂着している内に回収することが重要になってきますね」と対策を語る。
そこで、漂着ゴミの問題に取り組んでいるのが、酒田市のNPO法人パートナーシップオフィス。漂着ゴミを無くそうと、清掃活動を行っている。
海のゴミを減らすために、私達も日頃からゴミを減らす努力をしていかなければならない。
素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトin山形」
協力:株式会社 テレビユー山形