横浜クイーンズスクエアにて「海のそなえ2021 オーシャンセーフティファッションショー」が、7月10日に開催されました。このイベントは「海を楽しく、安全に」をテーマに、ライフジャケットなどのアイテムを使ったオシャレなコーディネートを提案するファッションショーで、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト」の一環として実施されました。
水辺の事故は毎年多数発生していて、警察庁の統計によると、2020年までの過去5年間では、毎年500件ほどの事故が起きています。そのため、水辺の事故を防ぐには“そなえ”が重要となります。そのひとつが、ライフジャケットです。ライフジャケットの製造・販売から水難事故防止の活動支援も行っている株式会社モンベルは、ライフジャケットの重要性について「海など流れのあるところで不意に落水した場合、そのまま浮かんでいるのは至難の業。そのため、ライフジャケットが重要になる。車に乗ったらシートベルトをする、オートバイはヘルメットを着用するというように、水辺で遊ぶ際はライフジャケットを着用して欲しい」と広報部の課長・渡辺賢二さんは言います。実際に海上保安庁の統計によると、落水した場合、ライフジャケットを着用していると約2倍も生存率がアップします。しかし、ライフジャケット着用の普及には課題があると渡辺さんは言います。「子どもの普及率は目覚ましく上がってきたが、親の着用率が上がってきていない。子どももちょっと大きくなってくると、親や大人が着ていないから自分も着なくていいと思う子が出てくる。そのため、大人や中学生以上の子ども達の着用は課題。また、見栄えも非常に重要になってくる。服でもそうだが、着たくないようなデザインだと結局着なくなるので、着てカッコイイデザインというのも重要になってくると思う」。
そこで、行われたのが「海のそなえ2021オーシャンセーフティファッションショー」です。お笑いコンビのオジンオズボーン、木内舞留さん、那須泰斗さん、矢口真里さんの人気タレント4組が、ライフジャケットなどのアイテムを使い、オシャレなコーディネートを作成して披露しました。漢字の覚え歌で話題のオジンオズボーンは、「海を遊び尽くす!アクティブコーデ」をテーマにコーディネートし、篠宮さんは実の子ども2人を連れてランウェイで披露しました。“そなえ”について篠宮さんは「何かあった時に何も用意してないと、それが一番ダメなことなので、子どもができてからは特に“そなえる”ということに関しては、非常に気を使ってきた」と話しています。また、相方の高松さんは「ライフジャケットは準備されるものというイメージが強かったが、これからは自ら準備していくものになればいいかなと思う」と語っています。イベントでは、タレント4組のコーディネート披露のほかにも、防災グッズ大賞を受賞した商品の紹介なども行われました。イベントを主催した一般社団法人 災害防止研究所の代表理事・吉田明生さんは「今、防災について非常に関心が高くなっているが、自分が災害に遭わないと自分の身に関係のあることだと思わない。このファッションショーは、そなえについて、楽しみながら身近なものだと気づいてもらう、関心をもってもらうという意味で大きな意義があるイベントだった」と語っています。