横浜・八景島シーパラダイスにある700種類、12万点の生きものたちが生活する日本最大級の水族館「AQUA MUSEUM」。この水族館に「Virtual Ocean Project」という新アトラクションが期間限定で登場しました。これはVRと水中ドローンによって、なんと水槽の中を泳いでいるかのような体験ができるというものです。普段は海洋調査などに利用されている専門的な水中ドローンをカスタマイズし、360度カメラを搭載。さらに、VR技術を組み合わせ、VR空間内からドローンを操作する仕組みとなっています。
そんなこのアトラクションは、箱根園水族館で2019年の夏に行われた第1回目をさらに改良したもので、2人同時に体験が可能です。さらに、なんと視線入力技術によっての操作も可能になりました。これにより、体を動かすことのできない重度障がい者も水槽探索の体験ができます。テレビ東京のVTuberドラマ「四月一日さん家の」などを手掛けた株式会社ハローの取締役・赤津慧さんは「視線入力技術はここ数年でも特に進歩している技術です。こういったVRと視線認識とを組み合わせたものは、様々な方にVRのサービスを提供できる革新的な技術なんじゃないかなと思います」と語っています。
そんなVirtual Ocean Projectは、日本財団が行っている「海と日本プロジェクト」の一環で、多くの人に、海の問題を伝える、そして、海体験をしてもらうために行っています。日本財団 海洋事業部 海洋チームリーダーの宇田川貴康さんは「水中ドローンとVRを使うことによって、ただ聞いたり見たりだけではなく、自ら操作することで能動性を高めていく、そんな双方向性をもった体験と学習が実現できると思います」と言います。また、横浜・八景島シーパラダイス総支配人の鈴木康生さんは「水族館を営んでいるものの使命として、同じように学習と体験というところに力を入れておりますので、このプロジェクトが成功して、水中の動物を見ることができるというのが一般的になればいいなと思っています」と語っています。そして、実際に体験した子ども達も「色んな魚をいっぱい見れて楽しかったし、キレイでした!」と、大満足だったようです。
このVirtual Ocean Projectは、2019年11月29日(金)から12月8日(日)までの期間限定で開催しています。