生態系

国内最大級のハスの群生地が突然の消滅

日本最大の湖、琵琶湖。

その琵琶湖の南東にある草津市の烏丸半島は、国内最大級のハスの群生地。その広さは、甲子園球場のグラウンドの10倍ほど、およそ13ヘクタールもある。夏になると、水面に浮かぶハスを眺めに、毎年、多くの観光客が訪れていた。しかし、この群生地で初の信じられないことが起きた。

2016年、原因不明で、なんとハスが消滅。
しかも、草津市が調査したところ、「今年(2016年)の地下茎が見当たらない」と話すように、花はおろか、茎すらなくなる緊急事態に。

そこで、滋賀県と草津市、そして、滋賀県立大学の名誉教授で滋賀自然環境研究会の小林会長が調査。その結果、消滅した主な原因は、枯れたハスの葉だという。今までに枯れたハスの葉などが大量に湖の底にたまり、土に蓋をしてしまった。そのため、土に酸素が無くなり、ハスが呼吸できなくなって枯れてしまったという。この原因をすぐに解決するのは難しいため、短期間での再生は事実上不可能という結論に。

そんな絶望的な状況をなんとかしようと、2017年4月、地域を巻き込んだプロジェクトがスタート。それが、植木鉢の中でハスを栽培する『ハス100鉢プロジェクト』。琵琶湖に隣接する水生植物公園みずの森で、市民100人以上が参加し、およそ60種類のハス100本の植えつけを行った。すると、7月、ピンクや白などの見事な花を咲かせたのだ。このハスを見に来た観光客も「ここでキレイなハスを見せて頂いて非常に感動しています」と喜んでいる。

また、消滅したハスを復活させるべく、草津市が2018年、赤野井湾の一部に残るハスの地下茎を、もともとの群生地に植え替える実証実験も行う予定。

ハスの復活を願う市民。果たして再び琵琶湖でハスは花開くのだろうか。

素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトin滋賀県」
協力:びわ湖放送株式会社

関連記事

  1. 生態系

    海なし県・長野県安曇野市で行われる荒々しい船のお祭り

    長野県安曇野市の穂高神社で、毎年9月に開催される御船祭り。この…

  2. 生態系

    漁業関係者を悩ます黄色や白になるワカメ

    徳島を代表する海産物のひとつ、鳴門ワカメ。この鳴門ワカメは…

おすすめ記事

  1. 海の生態系を支えるアマモの復活

最近の記事

  1. G20、そして世界において、海ごみ対策で日本がリーダーシップ…
  2. 特産品でもあり敵にもなる鹿児島県阿久根市のウニ
  3. 神輿ごと海へ!?福井県坂井市の「雄島祭り」
  4. 獲れる魚が変化!消えた新潟のホッケと新たに現れたサワラ
  5. 200年続く新潟県佐渡の名物たらい舟と消えつつある伝統
PAGE TOP